藤本壮介「せとの森」

今日は藤本壮介さんの「せとの森」をご紹介します。

藤本壮介さんは1971年生まれの建築家で、国内外数多くのプロジェクトを抱えています。

この建築は企業の社宅です。家型の抽象的なボリュームとステンレスの波板が印象的な建物です。

実は昨日ご紹介したイタリアのアルベロベッロはいくつかの屋根で一つの家が形成されていますが、こちらの建築はその逆で、一つの家型に2世帯分の住居が入っています…!家型の建物が13棟あり、合計26世帯分の社宅となっています。

わざわざなんで一つの建物に2住戸入っているの?と思われるかもしれませんが、トップの写真をご覧ください。

「せとの森」の家型のボリュームと、周辺の家屋がだいたい同じ大きさに見えないでしょうか?

この地域の家屋は東京と違い、かなり大きいものが多いので、周辺の建物と大きさを合わせるためにわざわざ2世帯を一緒にして建物の大きさを調整しています。

家型のボリュームも整然と配置するのではなく、ブロックをバラまいたように配置することで、さらに周辺環境と馴染むようにしています。

外装はステンレスなのでピカピカしていますが、どこか集落っぽさが感じられる現代建築といえます。