イタリアのアルベロベッロ
建築って楽しいし、面白いぞということを伝えるために世界各地(日本を含む)の建築や都市を紹介します。著作権に抵触しないために、基本的に私が撮影した写真でご紹介するので、少しわかりづらいところもあるかもしれません。
今日はイタリアのアルベロベッロを紹介します。
アルベロベッロはイタリアの世界遺産のひとつです。ちなみにイタリアは2019年時点で世界遺産の登録数が世界一の国です(中国も同着で1位です)。
アルベロベッロの白い壁にとんがり屋根の写真を一度はみたことがある方も多いかと思います。小人の家?と思ってしまうほどに、おとぎの国のようなかわいらしい外観です。
このとんがり屋根の建物は「トゥルッリ」と呼ばれる家屋です。漆喰塗りの白壁に円錐形のとんがり屋根が特徴で、この地方のみでみられる変わった建物です。
一つの屋根が一つの家というわけではなく、屋根一つ一つが寝室、居間、倉庫など独立した部屋となっています。そのいくつかの屋根がセットとなって一つの家が形成されています。
アルベロベッロは今も民家として使われていますが、一部はホテルや土産屋さんになっていたりするので、トゥルッリ内に泊まることができます。ベッドの大きさ程度の部屋もあれば、リビングのように大きい部屋もあるので、とんがり屋根のサイズはまちまちです。
ベッドの写っている写真は、屋根材が内側から漆喰で固められていますが、当初は石材がただ積まれている簡易な構造でした。トゥルッリは16世紀から17世紀につくられたものですが、当時家屋の数に対して税金をかけられていたそうで、重い税をかけられるのを回避するために、屋根を簡単に解体し、またつくり直せる構造としていたようです。
トゥルッリは密集して建てられていますが、街から少し離れた民家もあります。ポツンとあるとだいたい一軒の規模感がわかりますね。
歩いても歩いても全く飽きない風景です。海外旅行に行けるようになったら、是非行ってみて欲しい都市の一つです。